水着モデルを撮影する確率では、カメラマンがランダムに入場する、という暗黙の仮定がなされていました。もし、撮影する時間カメラマンの意志が反映される場合は、結果が変わってきます。なぜなら、カメラマンは撮影できる可能性を最大化することを考える、と推定できるからです。これにより、0〜1分と8〜9分が除外されます。

確率の計算の時、9分より後が除外される理由は、例えば9分20秒からだと40秒しか撮影できないからでした。ここで0〜1分を除外するのは、撮影確率を最大化するには不適切な戦略だからです。1分に入場する場合、水着美女が0〜2分の間に登場すれば撮影できます。x分(x<1)に入場する場合、水着美女を撮影できるのは0〜x+1分の間に登場する場合です。x<1のとき、x+1<2なので、1分以前に入場する行為は、1分に入場する行為に劣ります。同様の理由で8〜9分が除外されます。

カメラマンのとるべき戦略は1〜8分の間に入場することです。こうすることでx-1〜x+1分の2分間の間に水着モデルが登場すれば撮影できます。水着モデルは0〜9分のいずれかに登場するので、1〜8分の間に入場するときの撮影確率は2/9です。

今回の議論は、ゲーム理論と呼ばれる数理モデリングの簡単なケースです。ゲーム理論では複数の動作主体がそれぞれの目的を持って行動する場合の行動をシミュレーションします。チェスやブリッジ等のゲームだけでなく、人間の心理や社会行動の研究でも用いられます。相手をだます(裏をかく)等の戦術も考慮する場合もあります。

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