コマダイ数学科7月31日放送(サンテレビ基準)は、原始ピタゴラス数でした。ピタゴラス(Pythagoras) は三平方の定理で有名ですね。直角三角形の直角を囲む辺の二乗の和=斜辺の二乗 (a²+b²=c²) というものです。
問題は、「次の直角三角形の各辺の長さを求めよ。辺の2つの長さが素数。3つの辺の長さの合計が132。」でした。
直角三角形の3辺をa, b, c とし、斜辺を c とする。a と b のいずれかは素数なので、a を素数として良い。a²+b²=c² から、a²=c²-b²=(c+b)(c-b)。
c-b > 1 とすると、a が素数にならないので、c-b=1 となる。(a が素数にならない理由は省略)
a²=(c+b)=132-a
(a-11)(a+12) = 0
a は辺の長さ(=正の値)なので、a=11。このとき b=60, c=61
こんな感じでしょう。(テレビではこの解き方は紹介されていませんでした。)
マス北野は、132 を素因数分解して、132=2x2x3x11 から、11 に着目して瞬殺したようです。東大生(木村美紀 山田茜)は苦戦。答えは出たものの、偶然見つけたようです。
A=M^2-N^2、B=2MN、C=M^2+N^2
(ユークリッド・ディオファンタスの解)
から
A+B+C=2M(M+N)となります
したがって 2M(M+N)=132
M(M+N)=66=2*3*11=6*11
よって M=6、N=5
A=6^2-5^2=11
B=2MN=60
C=6^2+5^2=61
というとき方もあります。
ちなみに
A+B-C=2N(M-N)
(A+B+C)(A+B-C)
=(A+B)^2-C^2
=4MN(M+N)(M-M)
=2AB
=4S(Sはピタゴラス三角形の面積)
という関係があります。
なるほど、そういう背景がありましたか。
数学パズルは、解くのも面白いですが、そこからさらに深く掘り下げるともっと面白いですね。貴重なコメントありがとうございました。