「ノマドと社畜 ~ポスト3.11の働き方を真剣に考える」谷本真由美(@May_Roma)著を読みました。
ノマドに対する批判的な意見が多いです。とはいえ、手に職を持たないでノマドワーカーになろうとする若者がいたら、私も谷本さんと同じように批判するでしょう。ノマドは、自分が何らかの技術を持っていることが大前提の働き方ですから。手に職を持って、ノマドで生きていこう、というバイタリティのある若者だったら歓迎するでしょう。
イギリス等の海外の事情について知れたのは良かったと思います。日本でイギリスと同じような働き方が増えるのかどうかは分かりませんが、そうなる可能性はあると思うので、知っておいて損は無いと思います。
個人的に衝撃が大きかったのは「インターンで仕事の経験を買う」という話です。「学歴を買う」よりもさらに格差が出てきそうです。職を得るために、企業で無給のインターンが必要となると、金銭的余裕がある家庭が有利になります。IT技術だったら、自分書いたプログラムやデザインを公開する、ということができるので、多額の費用はかからないですが、他の業種だと、個人レベルでの活動は難しいかもしれません。
2013年1月時点では、電子書籍としてのみ販売されています。普通の新書よりかなり少ない分量です。もう少し掘り下げた続編を期待したいところです。