プレゼンは話す順番が9割! なぜか説得できる人の「話し方」を読みました。著者の三橋 泰介さんは岩手朝日テレビ、東北放送でアナウンサーをされていました。
アナウンサーなので、発声、滑舌の訓練を力説するか、と思いきや、これらは重要でない、と言い切っています。(これはプロのアナウンサーだから言えることではありますが。滑舌の悪い人がこの発言をしても「負け惜しみ」と思われてしまうかもしれません。)
著者はアナウンスの訓練として、優れた先輩アナの実況の文字起こし、練習したそうです。プログラミングでは写経という学習の仕方があります。これをテレビの実況で実際に、しかも自分で文字起こし作業を行って、というのは凄いです。
お土産は、私も良く使います。会話のネタを作るのに適しているのは同感です。どこそこへ行った、何をしに行った、等々。話下手な人にとっては、お土産を持って行くのは話題作りに役立ちます。
「テレビの実況の準備は、100準備しておき、3話す」らしいです。私もプレゼンするときは「100準備しておき、10話す」ぐらいにしています。おそらくこの差は、プレゼンはある程度流れをコントロールできるのに対し、著者のテレビの実況は流れをコントロールしにくいことに起因するのでしょう。(例えば野球中継なら、バッターは初球を打つかもしれないし、何球も粘るかもしれません。実況する時間が長くても短くても対応する必要があります。控え選手は出場するかどうか分かりませんが、情報を用意しておく必要が有ります。)
タイトルはおそらく「人は見た目が9割 (新潮新書)」からでしょう。「順番が9割」という割には、順番以外の要素も結構あるなあ、という印象ですが、それは良しとしましょう。