100万人から教わったウェブサービスの極意 ~「モバツイ」開発1268日の知恵と視点(藤川 真一)を読みました。
モバツイ(携帯電話向けツイッタークライアントサービス)を開発、提供する経験談です。
利用者の要望をうまく取り入れていくこと、というのも大事らしいですが、個人的に感心したのが、ユーザーが増えたきたときの話でした。ユーザーが少ないうちは、アーリーアダプターが大半で、運営に意見を出しつつも一緒にサービスを作っていく気がある、といった感じらしいです。ユーザーが増えていくと、便利だから使う(ツールや、運営者への愛着ではなく、単純に自分にとってのメリット)、というユーザーが増えて行きます。
そういうユーザーが増えるというのはもちろん良い事ですね。サービスが評価されている、ということでもあります。ただ、書籍でも取り上げられていたソーシャルデバッグをやるとしたら、アーリーアダプター層が中心のときなのではないかな?と思いました。
そしてまた、サービス運営を考えるときに、狭く深く収益を得る(アーリーアダプターや熱狂的なファン対象)のか、広く浅く収益を得る(全ユーザー対象)のか、というのは考えておくのが大事だな、と思いました。私は狭く深くを選択します。ウェブサービスではないですが、有料メルマガも狭く深くのパターンですね。これはどちらが良いとかではなくて、人それぞれ、自分に合うものを選択すれば良いと思います。
著者の藤川氏は、まずは「自分が楽しいもの」「ほしいもの」を作ることを推奨しています。私もこれは同意ですね。自分がほしいものであれば、いろいろ工夫できます。他人のほしいものでももちろん工夫はできますが、ある程度推測で進めなければならないので、大変でしょう。また自分が楽しくないと、立ち上げ初期のユーザーが少ない時期が乗り越えにくいでしょう。