「WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。」を使って、講義や勉強会を開きたい、という問い合わせをいただきました。
もちろん、受講者の方に書籍を購入いただき、講義や勉強会を開催していただくことに何の問題もありません。私やMdNの許可を得る必要もありません。既に開催いただいている方もいます。
ただし、ページ数等の都合で、書籍には書ききれなかった内容もあります。なので、教科書として使う場合について、予め確認しておいてもらえると嬉しいことをまとめました。
受講者に要求される前提知識
書籍では、HTMLのタグ、スタイルシートでの装飾については既知としています。講座を開催される場合、受講者がこれらの知識を有するという条件にしておくか、必要に応じて事前に補講を行っておくと、スムーズに進められるでしょう。
インストール/環境設定について
書籍では、環境設定の項目を省いています。ページ数の制約上省略した、という側面もありますが、WP自体が環境を問わずに使えるように配慮されていることもあり、特定の環境を前提としたくなかった、というのも理由の一つです。
講義等でWordPressのインストールから始める場合、インストールや環境設定につきましては、講師担当者による補足があるとより良い授業になると思います。
管理画面キャプチャー画像
WordPress管理画面はレスポンシブデザインとなっています。手元の端末の画面サイズにより、管理画面のレイアウトが異なります。キャプチャー画像は横幅1024pxのものが多いです。
クラス、フックの説明
PHPのクラス(オブジェクト)や、WordPressのアクションフック/フィルターフックについても書籍で取り上げていますが、難しい部分だと思われます。これらの部分では立ち止まらず、ひとまず読み進め、一通り読んでからまた戻ってきたほうが良いかもしれません。
セキュリティ
書籍では、セキュリティの説明を125ページから行っています。125ページよりも前の説明では、簡略化のためセキュリティ対策を省略しています。書籍全部を学習される場合は、クロスサイトスクリプティング対策できるようになります。しかし、書籍の一部分のみを教材とされる場合はご注意ください。
本来はプラグインで対応すべき機能
書籍の都合上、本来ならプラグインとして、テーマからは分離して記述するような内容であっても、テーマ内に記述している部分があります。例えばカスタム投稿タイプの定義、等です。
書籍の目的がPHP入門から仮免許程度までを目標としていることもあり、習得しつつある段階では、書いたコードが動くまでの作業が少ないほうが良い、との判断から、プラグイン化する作業をしなくても動かすことができる方式を採用したためです。(この本がたくさん売れれば、より踏み込んだ書籍が作れる可能性が高いですが。)
電子版
書籍には電子版もあります。ただし固定レイアウトとなっております。元の書籍がB5変形を前提にしています。このため、ある程度大きな画面でないと読みにくいと思われます。電子書籍はサンプルがダウンロードできるので、閲覧予定の端末での見栄えを確認してから購入いただければと思います。