プラグイン等の日本語ファイルを更新する方法です。Advanced Custom Fields プラグインを例に取り上げます。WordPress では、Gettext という仕組みを採用しています。
プラグインをダウンロードすると、lang ディレクトリ(ディレクトリ名はプラグインによって異なる可能性があります)に、言語リソースがあります。acf.pot というファイルが大元のファイルです。このファイルから、対訳ファイルを生成します。
msginit --locale=ja --input=acf.pot
Advanced Custom Fields プラグインは、既に日本語ファイルがあります。このように、対訳ファイルが既にある場合、既存の対訳を生かし、新しい語句だけ追加する事が出来ます。以下のようにコマンド入力します(既存の対訳がある場合、上述の msginit は不要です)。
msgmerge -U acf-ja.po acf.pot
msgmerge
はコマンド名、-U
は更新して上書きを指定するオプション、acf-ja.po
は元の .po ファイル(ファイル名は適宜変更してください)、acf.pot
は更新された .pot ファイル(ファイル名は適宜変更してください)です。
.po ファイルは、元の語句と対訳が並んだテキストファイルです。
# Copyright (C) 2012 # This file is distributed under the same license as the package. msgid "" msgstr "" "Project-Id-Version: ACFn" "Report-Msgid-Bugs-To: http://wordpress.org/tag/advanced-custom-fieldsn" "POT-Creation-Date: 2013-05-02 01:19:51+00:00n" "PO-Revision-Date: 2013-05-30 08:41+0900n" "Last-Translator: Fumito MIZUNO <ounziw@gmail.com>n" "Language-Team: Fumito MIZUNO <ounziw@gmail.com>n" "Language: Japanesen" "MIME-Version: 1.0n" "Content-Type: text/plain; charset=UTF-8n" "Content-Transfer-Encoding: 8bitn" "X-Generator: Poedit 1.5.5n" #: acf.php:264 msgid "Field Groups" msgstr "フィールドグループ"
msgid が元の語句、msgstr が対訳になります。#: acf.php:264
のように、msgid の前にあるのは、この語句がプログラムのどの箇所で使われているかを示します(同じ語句が複数箇所で使われていることもあります)。編集するのは、msgstr の部分になります。
テキストエディタで編集したら、.mo ファイルを作成します。WordPress が読み込むのは .mo ファイルです。このため、.po ファイルだけ更新しても、WordPress で適用される訳は更新されませんので注意してください。
msgfmt -o acf-ja.mo acf-ja.po
msgfmt
はコマンド名、-o
は出力先のファイルを指定するオプション、acf-ja.mo
は出力する .mo ファイル(ファイル名は適宜変更してください)、acf-ja.po
は元の .po ファイル(ファイル名は適宜変更してください)です。
これで、.mo ファイルが作成できました。
acf-ja.mo (Advanced Custom Fields ver.4.1.4 をベースに日本語化しています)
最後に、プラグインの lang ディレクトリの acf-ja.mo を更新すると、新しい対訳が反映されます。
Advanced Custom Fields プラグインについては、言い値書店で販売中のWordPress Advanced Custom Fields の使い方をごらんください。